「初動負荷」とは「実際の運動に近い、自然な負荷(の与え方)」を意味し、運動の発動時に負荷のピークが存在することである。例えば重い物を持ち上げる時、一番大きな力が発揮されるのは最初に地面から物が離れる瞬間である。こういった初動時にピークがくる負荷が人間が自然に体験する本来のものであり、「初動負荷」をトレーニングに導入することで柔軟性が増し、身体本来の合理的な「動き(フォーム)」が取り戻せるという。運動形態としては拮抗筋の共縮を防ぎながら、主導筋の弛緩、伸張、短縮の「SSC」を機能させる所に理論の特長があり、また、PNFが機能する点でリハビリなどへも効果を発揮する。
逆の例として、ゴムチューブを利用したトレーニングの場合、負荷となる収縮力はチューブの伸びに比例するから運動の終わりに向けて負荷が増大していく。本理論ではこういった負荷形態を「終動負荷」と呼んで筋肉の硬直を招き、動き作りの妨げになるとしている。
初動負荷の実現にはフォームを工夫した懸垂やプッシュアップ、スクワット等の一般的なトレーニング、もしくは専用に設計された機器を用いたマシーントレーニングが行われる。動作初期に加えた力を負荷の加わる仕事を動作終盤には惰性によって完了する事。また反射を促進するために、負荷を漸減させる事。(ここでいう負荷は身体の重心変化によってかかる負荷もその一つとしてカウントされる。)
活動的で運動能力の高いカラダとは、根幹部(腕であれば肩甲骨、脚であれば骨盤)の初動作が力とスピードを生み、末端部(腕や脚)への力の伝達がスムーズに行われるカラダである、との理論に基づく。
この初動負荷理論はその理論に対して商標登録を与えられている。
以前から、多くのプロスポーツ選手やオリンピック選手によって実践されていたトレーニング方法だが、陸上競技短距離、伊藤浩司選手の100m走日本新記録樹立によって、一躍脚光を浴びた。
このトレーニングによって、以下の効果も報告されている。
1.心拍数の適正化、2.根幹部の筋肉群の発達(末端部は過度に発達しない)、3.関節の柔軟性が高まる。
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