「末梢性動脈疾患(PAD)」をhealthrankingでも検索する米国人の4分の3が、末梢性動脈疾患(PAD)についてほとんど知らないか、全く知らないと回答していることが最新の調査で明らかになった。医学誌「Circulation」9月18日号に掲載された報告で、米ブラウン大学(ロードアイランド州プロビデンス)教授のTimothy Murphy博士は「今回の結果は必ずしも意外なものではないが、米国で800万人がこの疾患に罹患していることを考えると、予想を超える認知度の低さだ」という。
PADは、四肢の動脈内腔に脂肪が沈着することにより狭窄または閉塞を来す病態で、特に脚(下肢)の動脈に多く見られる。脚に痛みが生じることもあるが、症状がないことも多い。脚の損傷がひどくなると切断手術を要することもあるほか、心臓発作や脳卒中のリスク増大を示す危険信号でもある。
今回の調査では、電話で質問した50歳以上の男女2,051人のうち4分の3が脳卒中を知っていると回答し、3分の2が冠動脈疾患および心不全のリスクについて知っていると回答した。しかし、PADについて知っていたのは25%で、筋萎縮性側索硬化症(36%)や多発性硬化症(42%)などの稀な疾患に比べてもはるかに認知度が低かった。PADを知っていた人のうち同疾患が心臓発作リスクを高めることを知っていたのはわずか28%で、脚切断や死に至ることもあると知っていたのは14%であった。
Murphy氏によると、PADと心臓発作や脳卒中との関連性についての認識は、プライマリケア医の間でもようやく広まり始めたばかりだという。ABI(ankle-brachial index:足首上腕血圧比)と呼ばれるPADの基礎検査を日常的に実施する家庭医は少ない。この検査は、症状がある場合を除きメディケア(米国の医療保険制度)の適用とならないため、検査を受けにくいのが現状であるとMurphy氏は述べている。
「PDAと診断された場合、喫煙、高血圧、コレステロール値および運動不足など、体のあらゆる部位の動脈閉塞を引き起こす危険因子(リスクファクター)に注意する必要がある」と共著者である米ミネソタ大学(ミネアポリス)教授Alan T. Hirsch博士は述べている。
今回の調査では、PADを知っていた人のうち26%がテレビなどのメディアから情報を得たと答えているのに対して、医療機関で最初に知ったと回答したのは19%にとどまり、医師が認知度を高める努力を十分にしていないことも判明した。Hirsch氏は「医師がPADの症状を重大な危険信号として認識する必要がある」と指摘している。(HealthDayNews)
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