「糖尿病」に関するクチコミをhealthrankingでも検索する大規模長期臨床試験「ADVANCE」で明らかに
2型糖尿病患者の血圧管理には利尿薬とACE阻害薬の併用が有用であることが、多国間の大規模長期臨床試験「ADVANCE (Action in Diabetes and Vascular Disease)」の結果から示された。この2剤の併用によって、心血管疾患による死亡リスクを18%低減できるという。
論文執筆者でオーストラリア、シドニー大学ジョージ研究所のJohn Chalmers氏は「もし、今回示された便益が世界の糖尿病患者の半分に適用されていれば、過去5年間で100万人以上の死亡が避けられた計算になる。いままさに、日常の治療法について再考されるべき2型糖尿病患者がいるということだ」と同知見の意義を説明する。
2型糖尿病の患者は、2030年までに世界で3億5,000万人に達すると推計されている。その3分の2は脳卒中や心臓発作といった心疾患、変性眼疾患などの関連疾患によって死亡するため、そのようなリスクを減らすための血圧管理が推奨されている。
ADVANCE治験には、世界20カ国、215の医療センターから55歳以上の2型糖尿病患者1万1,100例以上が参加。利尿薬(インダパミド)とACE阻害薬(ペリンドプリル)併用群と偽薬(プラセボ)群を比較対照として、4年間(4.3年)追跡を行った。
その結果、4年後の対象群では、プラセボ群と比較して収縮期血圧(SBP)が5-6mmHg、拡張期血圧(DBP)は2 mm Hg低下していることが分かった。治療期間中に脳卒中や心臓発作といった心血管イベントを起こすリスクも、対象群ではプラセボ群に比較して9%少なかった。同様に、心疾患により死亡する率も18%、その他すべての原因による死亡リスクも14%少なかった。こうしたリスク低下は、試験開始前の血圧レベルに関係なく認められた。
英医学誌「Lancet」オンライン版に9月2日掲載され、同時にウィーンで開かれた欧州心臓病学会(ESC)で発表されたこの知見については、異論もある。
米テキサス大学サウスウェスタン医療センター(ダラス)の高血圧専門医Norman Kaplan博士は、同誌で「ペリンドプリルとインダパミドの併用が、2型糖尿病患者における高血圧関連疾患の最善の予防策ということはできる。しかし、他剤であっても、血圧を十分に低下でき、かつ代謝系の副作用がないならば、今回の併用療法と同様に予防に有用だと考える」とのコメント。
さらに、「以前から専門家が指摘しているように、多くの状況においては、血圧をいくら低下させるか(降圧効果)が重要なのであって、低下させる手段ではない」と付け加えている。(HealthDayNews)
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