「万病のもと」ともいわれる冷え。現代人は自覚がなくても冷えている場合が多く、血流悪化や免疫力低下で、さまざまな病気を引き起こすとされる。この冷えを解消するのに注目されているのが湯たんぽ。冷えは冬場だけでなく、また男女にかかわらず続くという。やさしいあたたかさの湯たんぽで、就寝時だけでなく、昼間もこまめに体の要所要所を温めるのがコツだ。(八並朋昌)
≪各部位3〜10分≫
「体を温めると血流が改善して新陳代謝が高まり、リンパ球も増えて抵抗力が増し、病気が快方に向かう」と話すのは『「湯たんぽを使う」と美人になる』の著書がある東京女子医大青山自然医療研究所クリニックの班目(まだらめ)健夫医師。東洋医学や湯たんぽ加温などで多くの治療実績を上げている。
「慢性疲労症候群をはじめ、さまざまな病気による疲労倦怠(けんたい)感、不眠、肩こり、頭痛、腰痛など、湯たんぽ加温で改善した」という。がんで激減したリンパ球が数日間の加温などで大きく改善した例もある。
冷えは「働きすぎや睡眠・運動不足、長時間冷房、短時間の食事・入浴など忙しすぎる生活か、逆にだらけすぎた生活で自律神経バランスが崩れたため」に起き、汗かき暑がりが多いのが特徴。「冷えでうまく処理できない体内水分を汗として排出しようとする。体温が低いので正常な人が何ともない気温でも暑く感じる」からだ。冷えを自覚していない人も多い。
冷えの有無を知るには、起床時に手のひらで脇の下と(1)腹(2)太もも前面(3)尻(4)二の腕−を触り比べ、1カ所でも脇の下より温度が低ければ冷えがある。また、太もも前部に湯たんぽを当て、気持ちよければ冷えがあるという。
そして「筋肉量が多い4カ所を直接加温すれば、効率的に冷えを改善できる」。湯たんぽは(1)から(4)の順に「各部位3〜10分を目安に当て、汗をかく前に移動して繰り返すのがコツ」で、外出先ではベンジンカイロが便利で熱容量も多い。
≪新素材の製品も≫
湯たんぽは「トタンやプラスチックの1000円前後のもので十分。容量は2リットル前後が使いやすい。角形ペットボトルに50〜60度の湯を入れても代用できるが、耐熱性はないので湯温に注意」
ただ硬い湯たんぽは、病気がある人には痛かったり、肩などの患部に当てにくかったりする。そこで注目なのが、ヘルメット潜水(大分県国東市、(電)0978・72・4855)が5月に本格発売したウエットスーツ素材の湯たんぽ(3900〜1万8800円)。「内側のゴムが微細な気泡を含むので保温性が高い」と伊賀正男社長。C状の肩タイプ、コ状の顔タイプなど3種は班目医師の提案。9月には足にはく「足湯たんぽ」も発売した。
湯島清水坂クリニック(東京都文京区)で自律神経免疫治療の際、ウエットスーツ素材のクッションタイプの湯たんぽを併用する鍼灸(しんきゅう)師の高屋敷ちえみさんは「冷えたおなかや足に当てるとリラックスして治療効果が高まる」。卵巣がん手術後に通院している埼玉県の50代女性は「自宅や職場で当てている。術後の嫌なつっぱり感が薄らぐ。柔らかくて温かいのが、とにかく気持ちいい」と話す。
健康用品のサンワヘルスデザイン(同、(電)03・3835・0183)では「これまでにない密着する形状やフワッとした感触が好評で、最近は1日に10〜15点出ている」という。
一方、日用雑貨などを扱う東急ハンズ新宿店は、今年も「湯たんぽコーナー」に湯たんぽ約20種、あったかグッズを含め100種以上そろえた。「売れ筋は従来のトタン製(2・5リットル、袋付き1970円)で、クリスマス期はぬいぐるみカバー付きが人気。熱伝導率の高い純銅製も1万1800円と高価ながら、ちょこちょこ出ます」という。(産經新聞)
中にお湯を入れる湯たんぽは湿熱なので、熱が体内に伝わりやすい。カイロやレンジでチンする乾熱タイプのものは、表面的には温かいのだが芯まで温まるのは難しい、携帯するにはもってこいですが。
どちらのタイプにしても低温火傷には注意して下さい。

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